Newdumsのライブをメインに、「SLOPE ROCK!」@神戸 クラブ月世界のイベント全体の様子を書きました。
「SLOPE ROCK!」2024.02.10(sat)@神戸 クラブ月世界op:17:30/st18:00出演)
※バンド名をクリックすると、オフィシャルサイトへリビドしたりアザラシが観ている同じ地面を観られます。
なお、昼間のアコースティックライブの様子はこちらのリンクから→「SLOPE ROCK!」アコースティックライブ@北野町広場 2024.02.10(sat)
インド料理を食べたあと、月世界周辺のスナックの看板を眺めては写真に収め、16時45分頃に月世界前へ到着。オープンは17時30分。
月世界の正面のビルには「ZOO ZOO SEA」というスナックがある。
私のすぐあとにNewdumsギターボーカルのe.家ご一行が到着。
「普段面白いことしか言えへんのに、ライブでは言えへん」と仰ってるのが聞こえてくる。
ライブのMCの面白さは氷山の一角でしかないのか、気になりながらeさんへの愛もすごぐ伝わってくる。
17時を回るとぽつ、ぽつぽつと開場待ちの列ができはじめる。
17時8分、向かって右のスナックの看板が灯る。
月世界のスタッフの男性が出てこられ、会場お待ちの方は建物に沿ってお並びくださいと、まばらに出来た列を整列させる。
整列中にはNewdumsのファンっぽい方同士の、ライブは8月以来とか、東京へ行ってたけどやはり交通費が厳しいねと言うような声が聞こえてくる。
17時30分の2分くらい前から整理番号が呼ばれ、いよいよ開演時間となる。
扉をくぐり受付を済ませてドリンクを引き換え、奥へ進むとまずステージを囲むようにソファ席が十数卓ある。
その奥の中央にステージがあり、満月を真ん中で切って壁にひっつけたような半円をしている。円の頂点からは、一段低くなってカマボコ板を半分に切ったような四角いお立ち台がある。
客席の床、下手側に黄緑色のテープが客席後ろの方からステージまで貼られ、それがメンバーがステージへ上がるときの通路だそう。
セットリストを覗き込むとw.o.d.のロゴが見えたので一番手はw.o.d.です。
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【w.o.d.】
だぶりゅーおーでぃー。
昨年の太陽と虎の『TOUCH THE PINKMOON』以来です、私。
その時のライブの様子も、Newdums含めて書いていますので、よければご覧ください。
サイトウさんの大学時代の友だちが林さんしかいなかったというMCに客席からツッコまれてるところが見どころかもしれません。
定刻18時を少し周り、会場が暗転する。
Vanilla Fudgeの「Ticket To Ride」が流れ拍手が起こる。プロレスラーがリングへ向かうように花道が出来、お客さんの間をベースのKenさん、ドラム元良さん、ギターボーカルサイトウさんの順に、ハイタッチやグータッチをして進み、ステージへあがる。
ステージに奥行きが無いので、ドラムの位置は中央で、それを挟むようにステージ向かって右側がサイトウさん、左側がKenさん。3人が直線上に並ぶというあまり見られないスタイル。
チューニングやドラムの最終チェックをし、サイトウさんが右手を上げたのを合図に「Ticket To Ride」がフェードアウト。
固唾を呑んで静まっている客席に、マイクを通して息を大きく吸い込む呼吸音から「リビド」が始まる。
首の怪我で全治4ヶ月の元良さん、出だしから表情に痛みを伴っていてすごく辛そうな様子が伝わってくる。首にはガッチリとコルセットを装着しておられる。痛み止め飲んでそうやけど、痛みを押してドラム叩いていただいてるのに感謝の言葉しか出ないです。
燃料油が満タンに詰まったドラム缶を叩くようなKenさんの低音ベースで着火し「イカロス」が飛び立つ。
元良さんは「たんたんたんたん」と口でリズムを取って叩いているんですが、彼の唇を見ると、表情と相まって「イタイタイタイタイタイ」と読めてしまう。スピードが速い曲だとなおさら。
「Kill your idols, Kiss me baby」は「環状線」という単語が出てくるだけでもう好き。そのうち環状線駅の発車メロディーがw.o.d.になるかもしれん。知らんけど。
「lala」はこの日一番古い曲かな。サビでは大合唱。
同窓会的なところがあるから初期の「A Day In The Past」とか演ってくれるんかなと少しだけ考えたけどそんなはずはなく、「スコール」や「CHAIR」とかセットリストから漏れてたのも、一抹の淋しさはあるけれどw.o.d.のズンズン進化している証ですね。
-MC-
「神戸、よろしく」とMCへ入る。
すかさず客席からたくさんの「おめでとう」
笑顔こぼれるサイトウさん。
「元良くんおだいじにー」
「はーい」
「むちゃくちゃ楽しい。友だちしかおらん」とサイトウさん。続いて、
SLOPE ROCKの名の由来の、昔SLOPEという「適当な奴でも」出演させてくれるライブハウスがあってと、その当時のお話をされる。
そしてちらりと元良さんの首を見て
「すっごいわ」「YOSHIKIよりすごい」
曲へ入るきっかけが掴めないようで、
「カウントだけしてもらおうかな」
元良さんのカウントで、しっとり「サニー」を演奏される。
『LIFE IS TOO LONG』リリース前後はほとんどライブへ行けてなかったので、初めて「煙たい部屋」やあとでやる「楽園」を聴けたのは望外の喜びでした。
削岩機のようなドラムの「陽炎」で夏が待ち遠しくなり「1994」であんなことやこんなことを思い浮かべる。1994という数字の羅列に、目には見えない魔力みたいなのがあるのかも知れません。この曲かどうか忘れちゃったけど、Kenさんが前方のステージまで来てベースを弾かれる。
-MC2-
二十歳くらいのときからずっと神戸でライブをしてて、と。
昼間のアコースティックライブのときも当時のまますぎて、ずっと友だちで居続けてくれるのが嬉しいなということや、当時のライブのステージドリンクがボトルワインやって、今日後ろ見たら水があるのが驚いたということお話をさせる。
「このあと友だちのライブを見るだけやからどんだけ楽しいか」「むちゃくちゃ楽しくやりましょう」と後半4曲立て続けにやり、花道を帰っていく。
客席からは終始「カッコ良かった」しか聞こえてこなかった。
メンバーはその後、有言通り2階からNewdumsやペペッターズを楽しそうに観ておられました。
-setlist-
SE.Ticket To Ride(by Vanilla Fudge)
01.リビド
02.イカロス
03.Kill your idols, Kiss me baby
04.lala
-mc-
05.サニー
06.煙たい部屋
07.陽炎
08.1994
-mc-
09.STARS
10.楽園
11.踊る阿呆に見る阿呆
12.My Generation
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【Newdums】
おかえりNewdums。
マイクの形でw.o.d.の次がNewdumsだと判る。ホームランバーのようなカッコいい形のマイクがSNSに上がっていた。
昨年5月のファーストソロ・コンサート以来はじめて関西へ帰ってくる。
その時の様子もブログに残していますので、ご覧いただいて、来月行われる大阪と東京のワンマンライブツアーへ足を運ぶきっかけになればと思います。大阪がツアーファイナルです。
今日はNewdumsのみ4人組、スペースの都合でeさんが半円形ステージに乗らないから、突き出してるステージでギターを弾き、声帯を震わせ歌うよう。
w.o.d.の機材があらかた撤収し終えると、まずドラムのタンタンが登場する。
その後パラパラと3人が楽器類を持って順次ステージへのぼる。
楽器の準備やマイクから声が出るかとか念入りに。
セットリストの紙はまんじろうさんが皆へ配る。まず自分のを床に置き、タンタンへ手渡し、林さんの所へ持っていく。eさんは受け取ったセットリストを一度足元に置き、裏返す。
楽器をセットが済んだeさんは、弛んだシャツの裾をズボンへ直して身だしなみを整えながらドラムの頭上にある“月世界”のネオンを、何か思い出しているかのように感慨深そうに見上げる。そのように見えただけで何も考えてなかったかも知れない。
上のシャツを脱いで半袖になるタンタン。
林さんと共に季節感が判らなくなる。
最終確認を終え、eさんが右手をあげて始まりの合図を出す。
Newdumsの新章幕開けは、Newリリースの「Dim Room」から。
赤と青の照明が曲の妖艶さを効果的に表現している。曲名をクリックしたら聴けるようにリンクへ飛びますので未聴の方はどうぞ。
「Behind the door」を歌ってる最中にチラリと目線だけ移して足元のセットリストで次の曲を確認する。
「Another One」のまんじろうさんのベースやタンタンのドラムを観ると関西在住の頃のライブもいろいろ思い出してホッとする。
林さんも変わらずエロいギターを弾いているし、ひとつの曲じゃないかというくらい「Another One」から「Restart」へ繋げてくれるのにも、Newdumsのライブに帰ってきたという幸せを噛みしめられる。
4曲終えて小休止のチューニング。
喋りはなし。
アイコンタクトをとり、タンタンのカウントで「Your Sorrow」へ。この曲は高級ホテルの大っきいお風呂のジャグジーで心身を癒やしてるようなイメージが湧く。行ったことないけど。
曲が終わりにさしかかる一番のクライマックスのところも、ドラムを越えた向こう側で林さんが身体を屈めて艶っぽいギターを弾いていても平常心で、普段の顔を崩さず弾くまんじろうさんが好き。
「And I See the Same Ground」の間奏部分は一度聴いたらループループして中毒性がある。タンタンはむかし「関係ない」と言っていたけど、「Your Sorrow」とこの曲は繋がってるような気がする。タイトルを繋げたらそんな感じがしました。
繋げてみたらどうなるのか思いついたので、本日のセットリストを曲順通りにグーグルに和訳してもらいました。
「ドアの後ろの薄暗い部屋、また再開、あなたの悲しみと私も同じ地面を見て、私のそばにいて、いつでも乾いた幽霊を引きずり出します」
-MC-
何が飛び出すか、この時間がやってきました。
e.さん「どうもNewdumsですよろしく」
ステージドリンクを手に取り、体の熱を冷ます。
「(バックバンドを)従えてる感があります」と笑いを誘い、
「ちょっと孤独な感じがします」
引き続きe.さん
「仲良いバンドがいっしょに……ってのは散々さっき聞いたと思うので僕らは僕らの話を。来月ワンマンを演ります。16日?」
「15や」
覚えとけよしゃーないなというように林さん。
「新曲のリリースと共に」
「そう来週ね」
彼に任せたらリリース日がいつなのか言わへん確率が非常に高いと踏んだギタリストが間、髪を入れずにフォローする。
e.さん「自分らのことばかりで申し訳ないですが」
ニヤニヤ林さんが「そんな別に、申し訳なくはないんちゃうん」
「いやなんかみんなのこと考えてるなーって思ってみんなは」
「そうか?終わったら酒飲みたいとしか言ってない」
後半の始まりはミラーボールに反射した光がメロンパンのような形でゆるい螺旋を描き「Stand by me」でゆっくり踊る。
緑やオレンジや青に照明がチカチカ目まぐるしく変わる「Drag up」。
カッコいくて新たな代表曲になる予感。e.さんギターを弾かないときはマイクを握りながら歌ったり、髪の毛をかきあげて色気を出して歌ったり。
弦楽器を活かすような隙間や空間を活かしたタンタンのドラムが好き。
セットリストは、次何が起こるのかとドキドキする比較的新しい曲の間に昔からの安心して聴ける曲が混じっているので、気持ち的にも優しい配慮かと感じる。
「Anytime」の、林さんの例のあそこの一番の見せ場?一番エロいところ?ギターを弾かない出だしのときに髪の毛をかきあげたりするしぐさも裏の見どころやけど、そうじゃなく、弾いているところ。
e.さんも客席の求めを判っているようで、例の場面になったら林さんが見えやすいように、マイクスタンドのある中央から横によいてくれる。おかげさまで花びらのような細長い照明が映し出されるe.さんの背中をいっぱい観ることができました。
最後の曲「Dry」が終わってからも拍手がしばらく鳴り止まなかったことが証明しているように、上京後初の関西ライブは会心の出来だったことでしょう。
-setlist-
01.Dim Room
03.Another One
04.Restart
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05.Your Sorrow
07.Myself
-mc-
08.Stand by me
09.Drag up
10.Ghost
11.Anytime
12.Dry
※09.と12.以外はYou TubeでMV観れたり音源が聴けたり出来ます。
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【ペペッターズ】
いよいよペペッターズ。
だいぶ体力の限界が来ています。
終わってから物販席で広村さんに「楽しかったけどめっちゃ疲れました」と正直な言葉を吐いてしまいました。私が昼間から参加していることをご本人様も判ってはるうえで上記の言葉です。忙しい中セットリストも書いていただいてありがとうございました。
”ペ”と打てば”ペペッターズ”と変換できるようにしているくらいの隠れファンです。
メンバーは
ギターボーカル:広村康平さん
ベース:中西幸宏さん
ドラム:箕浦圭哉さん
SE流れる中、メンバーが花道を通る。
昼の部ではアコースティックだった「jezero」で幕開け。ベースとドラムが入って
出だしからもう箕浦さんはニコニコ笑顔でドラムを叩く。これこれ、この笑顔。観たかった。
「空間色」は聴きたかった曲のひとつ。透明の階段を登って世界中どこでもどこまでも行けるような私のイメージ。
「Claromeco」の曲の途中で音が止み、
「こんばんは最後まで残っていただいてありがとうございます」と広村さん。「最後はみなさんご存知の?」
「ペペッターズ」と大きな声が返ってくる。
「よかった」
拍手が返ってきて続きから演奏される。
-MC-
お酒を飲んでライブをしたかったけど、ライブ中声が出なくなってことがあったから今日は控えているということ。
「お金返せって言わたらこの人数ではちょっと」
共演者と旧知の仲なのをひけらかしたいとかじゃなく、何年来も共に研鑽してきた仲なのでたくさん思い出があることを、林さんやサイトウさんの真似を交えつつお話される。
ライブで聴くのが初めての曲も新しい曲も、昔からの曲も音の変態さは一貫して変わらないので、安心しながらも現在のペペッターズを堪能する。
「新曲を演ってみようと思います」と出来立てほやほやの新曲を披露されました。タイトルはまだ仮ということなのでタイトルは伏せておきます。変拍子入りつつもライブで手を挙げたり横揺れやったりして楽しめるので、今後のライブの構成により深みが増しそうな楽曲。
長いイントロ+手拍子から「アザラシ」へ。
天王寺動物園にアザラシはいたっけと考えながら聴く。
兵庫県にも動物園あると思いますがすみません、動物園は天王寺動物園しか行ったことなくて川を見ればすべて大和川だと思ってしまい、昼間もNewdumsのファンの二人組のお客さんに「大阪の人ですか?」とさも今立っている場所が大阪だと思い込んでいたほどの人間なんです。
-mcその2-
「身体もあったまってきましたね」と広村さん。
イエィと客席。
最後に会ったのはいつかと回想される。
「原宿か新宿でタクヤくんと3人で飲んだ」
「飲んだ?!3人で、の中に俺は……?」と中西さん。
「鰻二人で食べ…」
「鰻二人で?!俺もうなぎ……」言葉尻がフェードアウト。
「俺今日センターって聞いてなくて」と箕浦さん。
「ごめんねいつも直前で」
「いいやん、みんなで出られて楽しいし」とあの笑顔でおっしゃる。
広村さんに戻り、
「最初からいらっしゃる方、どんどん温度下がってないですか?大丈夫ですか?」
「一枚羽織ったから大丈夫!」って言ったらめっちゃ怒られるよな、もちろん冗談ですし思ってもいません。私の頭がいつもおかしいだけで、Voltageも温度も高温維持ですよ。
曲演りますと「PLOT」「Dynamo」を演り、
「最後の曲です、お疲れ様でした」と「Mirabel」を演奏して終幕です。
すぐさまアンコールの手拍子が鳴る。
「これは何コールというんですか?」
酒じゃなく曲を求めているのだと思います。
一旦ステージから降りて花道を通るべきかそのまま残るべきか、迷う3人。
出した答えが花道とは反対の、広村さんの立ち位置のさらに奥の、たぶん行き止まりの方まで行って、すぐ、わーありがとーというように両手をあげてアンコールに応えに戻ってくるというお茶目さを見せる。
「2階からライブが観れるんですよ」
その2階から
「ギターいっぱい弾いてー」とサイトウさんの声。
ギターを弾くと
「あんま知らん曲やらんでー」
アンコール1曲目は「跳ぶ」。ペペッターズといえばこの曲を思い出す代表曲。
『1044 or 45』や収録CDの『1414 or 15』の数字の意味がずっと判らない。日付?チェーン店の店番号?怪盗キッド?いつか意味をメンバーに聞こうと思います。
そして今日のイベント「SLOPE ROCK」は格納庫というMemoryに収まり、それぞれのバンドの歴史の一幕に加わりました。
※色の変わっている曲名クリックするとYou TubeでMV観れるリンクに跳びます。
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