NewdumsのPerformanceとw.o.d.のライブを観に行ってきました。
少しでも場の雰囲気が伝わればと思います。
w.o.d. presents『TOUCH THE PINKMOON』@太陽と虎2023.04.07(fri)op18:30/st19:00
先日のギリシャラブとの2マンは研修課題が山積みで行けずだったので、本日のNewdumsのライブを楽しみにしていた。もちろんw.o.d.も。何年も前から対バンしてほしい言うてたんでこの日はどうしても行きたかった。
Newdumsに関してはいっぱい書いているので初めて知った人にはぜひ読んでほしいです→Newdums過去のライブレポ。
w.o.d.も過去の数回分のライブレポがあるので、見ていただければ嬉しいですね。今のセットリストと過去のを見比べてみると面白いと思います。初期カセットテープのことにもそういえば触れていたので転売には気をつけてください→w.o.d.過去のライブレポなど
【オープン前】
w.o.d.と並んでNewdumsも先行物販あるかな。もちろん無かったんやけどもしもこっそりNewdumsのが並んでいたらいいな、そんな日が来るよなと思いながら先行物販開始5分前の16時55分ころに会場の太陽と虎へ到着。
本日の公演チケット売り切れにしては並んでいる人が10人ほどで驚く。
傘の意味を成さないほどずぶ濡れの風雨やったしこの時間もまだ小雨だし、昨日もここでライブやったからみんな余裕やったんでしょうね。”TOUCH THE PINKMOON”のTシャツ来ている人もいらっしゃったし。
今回のツアーのキーホルダーのみを購入し、三宮駅前へ戻ってインド料理屋で夕食を摂る。
太陽と虎は、高架下にあるライブハウス。マックス250人くらいの小さなところ。内部は右利き用の手帳型スマホケースを見開いたような構造。
見開いた状態でスマホを支えている左手親指と人差し指の間の水かき部分が入り口になる。
入ってすぐに受付カウンターがあり、チケットをもぎられドリンク代を支払ってお目当てのバンドを告げる。
受付カウンターの右奥にもうひとつ入り口があり、それをくぐると正面は物販席や楽屋入り口、左手側にドリンクカウンターがあり、スマホ本体側にあたる右側が客席と奥にステージがあります。
舞台背景のバックドロップはドラムセットと同じくらいの幅の大きな満月が描かれ、その下に”TOUCH THE PINKMOON”とあり照明も紫が混じったピンク色で雰囲気を出している。
男女比は3:7くらいか。
年齢層はバラバラだったと感じる。
「スペースが有ればもう少し前へ詰めてください」というアナウンスや、開演10分前の18時50分ころにもまだ入場しきれていなかったので、少し開始がずれそうな気配。
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【Newdums】
19時を数分回ったころにギターの林氏を先頭にそっとメンバーが出てくる。みんな歩き方ぎこちない。
入場時の拍手がやんですぐの林氏、目が乾くのか目薬を点す。こんなパフォーマンス見たことないぞ。不特定数ヶ所からフフフッと聞こえてくる。
チューニングしているところ後方から「今下向いてる。こっからやったら見える」「どれ?黒くしか見えへん」という声。振り返ると少し年配のお二方が喋っている。ステージに顔を戻すとe.氏しか下向いてへん。ってことはギターボーカルのe.氏の親御さん?ともしかしておばあちゃん??ライブ終わってすぐにお二人が外へ出ていき、e.氏もほどなくにこにこして出口へ向かったから多分そうなんでしょう。外で何を話してるのか想像するとほっこりして、ますます好きになった。
さて本編。
ギターを歪ませてる中タンタンのカウントが入り、いっせーのでで、じゃーんじゃーんじゃーんじゃーんといっせーのでで始まる。
ほとんど彼らのことを知らないであろう中で始まった「Restart」。歌声はいつもより力が入っている感じかな。緊張での力みのようにも思えたがしっかり丁寧に発音して、自分らを知らないけどw.o.d.と仲がいいバンドやからちょっと気になってるねんなと思っているお客さんたちへのアピールにも感じた。林氏は口元が心持ち固く結んでいるよう。
フェードアウトしていき「Behind the door」へ。前半少し乱れた感じがしたけどドラムのタンタンとベースのまんじろうさんのリズム隊の二人がしっかりと支える。物静かなイメージのタンタンが一番肝がすわっているみたいで、終始すごく伸び伸びと柔軟にドラムを叩いている。
きたきた「Daydreaming」。この曲もリズム隊が際立っていたように感じ、感情を込めつつはっきり一音一音丁寧に刻んでいる。
青い照明のときにe.氏が満月の中心で歌っているようで幻想的で白昼夢にいるようだった。
終演後このことをe.氏に言うと「ピンクムーンがブルームーンになってた」とご満悦。
曲が進行していくなか、挑発的な目で「俺のギター、初めてやろ?初めてやろ?聴かせてあげるよ」というような声が届いた林氏のクライマックスのギター。w.o.d. ファンに聴いてほしかったところでもある。
ギターだけがこのバンドの魅力じゃないけどこの「Daydreaming」の見せ場の一つがクライマックスの林氏の音色と顔と体のエロい動きだと思うし、鷲掴みにされるところでもある。
余韻をうまく活用して「Ghost」へつなぐ。
2曲続けて林氏のエロカッコいいギターが特徴的な曲をたたみかける。
曲が進むごとに客席の温度も温かくなって思い思いに体を動かす揺れが大きくなっているのが目に見え、曲間の拍手の大きさにも現れている。
最高やね。
でもまだまだここから。
-MC-
シーンとした中でしばらくチューニング。
「あらためましてNewdumsですよろしくおねがいします」とひと息にしゃべるe.氏。
数秒沈黙をはさみ吐息混じりに「いやぁパンパンや」と客席を改めて見る。
「あのー雨、やんでます?」
と、客席に問うe.氏に「や、んーちょっと降ってた」と返ってくると、うしろをすこし振り返り
「月が……デカくて」
いやいま雨降ってる言うてるやんっと心の中でツッコんでると
「これだけは言いたかってん」と嬉しそうな顔で喋る。思いついたから言いたくて仕方がなかったそうですよ。
「でも雨やんでても月見えるとは限らんで」
きた林氏のツッコミ。
ひねくれ感に客席から忍び笑いやうわーという声が聞こえる(ちなみにこの日は満月の翌日なので、晴れてたら月は見えます)。
「見えんくても月はあるよ」との客席に
「……そやな」とあんまり判っていないようなe.氏に笑いが起きる。
「こういうときって何喋っていいかわからん」と林氏が引き継ぐ。
「いつもどおり(で)」とヤジが飛ぶ。
e.氏「いつも知ってくれてるんかな」
知ってますとも、カッコいい曲との高低差が激しい脱力MCも。
林氏が「いやほんまにね、w.o.d.呼んでくれてありがとうございます」と仕切り直す。
e.氏「もうそんくらいかな」
林氏「いやあるある、我々、ワンマンをやるんですよ」「これは言わんとアカンな、ということですね」
……。
え?終わり??
「いつー?」と飛んできた声に「5月の19日金曜日…ワンマンを…」
「どこでー?」と助け舟のつもりで聞くと(ほっといたらワンマンやることしか言わなさそうやったから)
すいませんねガイド付きでと笑いが起こり「大阪の、ソーコアファクトリーというところでね、よかったらね」と体の前で手もみをしながら
「いまインターネットでチケットが買えるのでね」と告知を終えて
「なんか絶対あとでタクヤ(w.o.d.のギターボーカル)に」タクヤ氏のものまねで「緊張しましたよね」って言われるよなとe.氏を見る。
「いやいつもやで俺ら」と返す。
そうかもしれんけど今日は特別緊張してますよ。がんばってと応援の気持ちとめったに観ることがない一面に遭遇した嬉しさで彼等を見守っている。
-後半戦-
ガタンゴトンという列車の通過音が鳴っている最中に新曲「Sad」のイントロが始まる。
ワザとなんかな。
物悲しげな林氏のギターが鳴っているところ手元が狂ったようなe.氏のギターが聞こえ「もう一回やります」と仕切り直し。うまく林氏がイントロをループさせた感じで再度スタート。
背景の満月と照明が曲の雰囲気を深めている。
ワンマンの当日に配信限定でリリースされる2曲のうちの1曲「And I See the Same Ground」。「Hey!」という仮タイトルやったやつ。新曲ですとか新曲ワンマンと同じ日に配信されますとかいう告知一切無し。予想はしていましたがさすがNewdumsですね。
「「Hey!」やと短すぎるからと思ったら今度は長すぎた」と終演後のこぼれ話。そういう極端さとマイペースさと適当さが同居しているところにバンドの魅力が出ている気がする。
e.氏とタンタンのコーラスから始まり1曲のうちに何度もリズムが変わる。後半のグルーヴ感がメチャクチャ盛り上がり、しっとりと幕を下ろす。今後の代表曲になると確信している。
このあたりでだいぶ肩の力がほぐれてきてるのがわかる。
続く「Anytime」は一番のアップテンポな曲。
曲の出だし、林氏がギターを弾かないときに心を射抜くような表情で髪の毛を両手でかき揚げる。ギターを弾いてないときの顔と体で曲を表現しているのも見どころのひとつ。
この曲でw.o.d. のお客さんの心を完全に掴んだと感じた。曲が終わったあとの拍手の大きさに加えて、ちらほらと拳をあげて応えてくれているお客さんも出てきたから。私の目の前の女性のお客さんもそのうちの一人で。
アウトロを切らずに「Today」。ドラムとベース、ギターと歌、全部ひっくるめたところ、それぞれ美味しく味わえる1曲。
なんかクライマックスぽいなと思っていたら「ありがとうございました」とライブが終了。
早い、まだ19時35分やで。頭真っ白になって5曲くらいすっ飛ばしちゃったんかなと考えていたけど30分ステージやったみたいです。短めやけど充分、パンパンのw.o.d. のお客さんにNewdumsの魅力が伝わったし。
東京言っても忘れんといてね、数年後関西のライブのときに東京から来ましたとか言わんといてねって言うたら「フロムJAPANで」とまんじろうさんが。大好き。日本を背負ってKASABIANとスプリットツアーで世界回ってください。
セットリストSNSにあがってますが載せておきます。
-setlist-
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【w.o.d.】
w.o.d.のことも少し。
CDやレコード買ってるだけでライブは3年ぶりくらいで、こんなにお客さんが入っている中で観るのは初めて。
SEが変わらずヴァニラ・ファッジやったのが嬉しかった。
1曲目は「1994」。Newdumsとは打って変わってめっちゃ拳あがってる。当然と言えばそうなんやけど。
一度目のMCで
「Newdumsいいでしょ」「神戸のバンドで、友達なんですよね……ほぼ」
ほぼ?!
「友達です」と認め、笑いが起きてるが俺ら友達ちゃうかったんかってメンバーが焦ってたかもしれん。
昔からお互い神戸拠点に切磋琢磨していたとのこと、「ライブしたり飲んだり、ライブしたり飲んだり」していたとのことで今回呼べて嬉しかったのこと。
普段から聴いてるのでみんなも聞いてくださいとのこと。
「あ5月19日にソーコアファクトリーでワンマンやるみたいですよ。行ったら、(上京する)資金が稼げると言ってたので」と笑いを誘う。
終演後e.氏が「あいつ資金とかいやらしいこと言うわー、自分らは金あるからって」と爆笑してた。
個人的には「VIVID」が聴けたのがめちゃくちゃ嬉しかった。サイトウさんが一度聴いたら当分耳に残るイントロ弾いたときに「おおー!キター!!」ってなった。会場は思ってたよりも盛り上がってなくて「そんなに静かに聴く曲なんかな?」とも思う。多分『flowers』収録の「pyramid」とかしたらキョトンとなるんかなとも感じる。別段いいんやけど。
「THE CHAIR」来た!
立って座ってまた立つのを繰り返す地獄のような曲。
なぜ地獄なのかはメンバーとの思い出なのでナイショで。
昔のほうがもっとドスが効いたアレンジだったかなと。
お腹痛いけどトイレに行くほどでもない心情を歌ってるのかなとも思ってしまう大好きな曲。
最近の曲では「オレンジ」が好き。マヤーンズにも同じタイトルがあったよなーと思いながら初めて聴けたので遠くまで来た甲斐あった。
「なんかね」
と、二度目のMC。
「神戸に来たらなんかエモなる」「身内話でどうでもいいことやけど」と二度目のMCでもNewdumsのことに触れる。ホンマに好きなんやなって伝わってくる。
特別な何かがあるわけでもなかったけど、サイトウさんと林氏の絆みたいなのをお互いMCで感じとれる。
「大学で唯一の友達」だそうで、「あいつも友達おらんし」と林さん今も友達おらんふうに言われてたけどどうなんかなと思っちゃう。
客席から「なんかわかるー」とお祭り野郎が再登場する。
「あいつの…わかるっつったか?!」とその声を拾われる。「そのとおりや」とサイトウさん肯定される。「なんでやろなー」と考え、あいつと一緒に別のバンドをやってたと、Hoursのことに触れる。
「今Newdumsでギター弾いてますけど、もともとは、俺の、バンドのメンバーから、こう」
間、髪を入れず「もっていかれた」とお祭り野郎がツッコミ、更に「奪われた」「失恋」と畳み掛けられるサイトウさん。
聞こえていたようで「なんか言うてますけど」と再び声を拾われ客席から笑いが起こる。
自信なさげに「なんか、あれっすね、マイジェネレーションですよね」となんか無理やりねじり込んでくる。
e.氏も終演後「めっちゃ仕事してるー」て言うてたし、さっきまでまともに喋ってたけど、3年前からしたら長尺ライブでもこんなに喋ってなかった。喋ってもカタコトやったり、林氏みたいにめっちゃ緩かったのを思い出して、あぁやっぱサイトウさんやなってホッとする。
「偉そうに言えないですけど最高」と解禁されたばかりの新曲「My Generation」を披露する。
そっからは後半戦、「モーニング・グローリー」「Mayday」「踊る阿呆に見る阿呆」と盛り上がる曲でライブを終える。アンコールは無し。昔は演る曲がないからアンコールは無かったりあったりやったけど、今はそうではないみたい。
サイトウさん曰く「がんばって作ってもらった」というピンクムーンドリンク、100杯出たら定番メニューに付け加えられるそうですが、どうなったのか次回太陽と虎へ行くときに確認してみたいと思います。
ネットに載ってますがセットリスト置いておきます。
SE.Ticket To Ride(Vanilla Fudge)
01.1994
02.kill you idols,kiss me baby
03.楽園
04.Fullface
-mc-
05.VIVID
06.馬鹿と虎馬
07.Dodamba
08.THE CHAIR
09.サニー
10.オレンジ
-mc-
11.My Generation
12.モーニング・グローリー
13.Mayday
14.踊る阿呆に見る阿呆
ご覧いただきありがとうございました。
日付が変わり最寄り駅からの帰宅中、雲のすき間から丸い月が覗いていました。
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