a.m.小径団地(えーえむこみちだんち)の新譜リリース記念パーティーへ行って参りました。
彼女らをメインに、イベント全体の様子を書きました。
a.m.小径団地や、共演の方々や三国ヶ丘FUZZの魅力などが伝わればと思います。
a.m.小径団地1st ミニアルバム「たからばこ」リリースイベント『おたからのありか』@三国ヶ丘FUZZ2024.10.25(fri)op18:00/st18:30出演)
※バンド名をクリックするとそれぞれのバンドのおたからのありかへリンクします。
【ザ・みゅ〜】
ふるかわののこ氏がギターボーカルの女性2人と男性2人のバンド。
彼女の弾き語りは一度拝見したことがある。
ギターとドラムは東京からやってきたという。ふるかわ氏曰く「遠距離バンド」とのこと。
ギターコーラスはchamicot氏、ステレオガールというバンドもやってはる。
サポートベース、見たことあると思ったらHue'sの水谷氏。Hue'sのキャップは頻繁にかぶらせていただいています。
ドラムの人もサポートなのかな、東京パピーズの人なのかな。情報拾えなくて申し訳ないです。
曲がどうとか、何ていう曲名なのかとか専門的なことはわかりませんが、とにかくメンバーは常にニコニコ楽しそうにライブをしているからこちらも楽しくなる。
いつもこういうスタイルなのか、遠距離バンドで久しぶりのライブだったからなのでか、ふるかわののこ氏の誕生日だったからか、a.m.小径団地のリリースイベントだからなのか。とにかく今日のa.m.小径団地のイベントのトップを飾るにはこれ以上の人選はないと思う。
【CHAN〔ステエションズ〕】
2番手は、ステエションズというバンドで歌っているCHANさんの弾き語り。
本来のステージではなく、バーカウンター前にうす緑の色の絨毯を敷いて、椅子とマイクを設置した特設ステージにて演奏される。
ソロの曲に加えバンドの曲もやっているとのこと。
CHANさんのライブの曲と曲との合間に、ヘンミさんは立っている人にどうぞと丸いパイプ椅子を勧めている。
西岡さんのおにぎりの振る舞いも、会場内の絵や本や風船などの飾り付けも、大切な人を我が家に呼ぶときのような良い空間を作ろう、居心地のいい空間を作ってもてなしたい、というような気遣いを感じられた。あまり他ではないと思う。ヘンミさんの人柄とか優しさが伝わってきてこれだけで来てよかったと思える。
CHANさんは、ヘンミさんと呑みに行ったときのエピソードや、初めて梅田で路上ライブをしようと思った時、いっしょにやれる人いないかとSNSでつぶやいたら即座に反応してくれたことなど話される。
「わたしのおたからは?」というお話もされる。彼女にとってなにがおたからか、ライブのときなどに直接お聞きいただいた方がよろしいと思うのでここには記さないようにします。
ほっこりしたお話とは一転して、演奏中の歌声や演奏は空気が変わったように引き込まれる。拍手をしてもいいのかという具合に聴かせていただいた。
CHANさんの演奏が終了すると、深々とお辞儀をするヘンミさんも強く印象に残る時間でした。
【楽しんでいこうや西岡と狂ったチワワズ】
3番手に登場。
まずAmsterdamned(あむすてるだむど)のギターボーカル滝口さんが、ギターコーラスとしてメンバーにいる時点で狂っていると思います。
他のメンバーは(というように書くと滝口さんが中心人物のように聞こえますが多分違います)、
ギターボーカルは、西岡さんで、バンド名にも入っている主となる人物。
ベースはHOUSE MA(はうす ま、休止中)のはる化さん
ドラムはゴロウさんで合計4人のメンバー。
チワワも狂っているけど西岡さんも狂っています。きれいな声して歌ってるのに狂っているのでライブで見てほしいバンドです。
CHAN氏の演奏が終わって、自分たちの準備を始める。
滝口さんが
「トイレに水あるかわかる?」
客席の誰かに向けて発する。
トイレの水が出ないのかという疑問符が頭上に点る。しかしどうやら自分のステージドリンクの水がないよう。
その後も水がない水がないと落ち着きがない。
しばらくするとあきらめ、リハーサルを始める。
西岡さん「(19時)55分やもうやらな」「SE無しで」
時間が押しているよう。
リハーサルを終え、西岡さんはステージドリンクにブラックコーヒーを楽屋から持ってきて足元へ置く。
滝口さんはステージから客席を眺めやはり水を探している。
諦め、ベースのはる化さんの足もとのジャスミンティを彼女に断ってからぐびっと飲む。
スモーク炊かれ、ライブスタート。
1曲目から滝口さんは両眼を閉じてエロいギターを弾く。ギターのボディから生えている細い棒を小刻みに動かしながら弾く。客席に背中を向けながら優しく弾く。
しっとりとした「幽霊船」から、西岡さんはエレキギターに持ち替えてアップテンポの「プールサイド」という曲へ。
うあー!ってなった西岡さんの弦が切れる。
曲の終わりの方で西岡さんは、もうこれでライブはおしまいというように、ジャンプして着地と同時にギターを床へ投げてゴロウさんのドラムのドドン!と同時にギターを踏む、踏む。
滝口さんや西岡さんの影に隠れがちになるけれど、はる化さんも膝を使ってしなるように体全体でベースを弾いている。
「プールサイド」が終わってすぐ、客席からヘンミさんが代わりのギターを差し出すと、
西岡さん「こういうことばっかりやからもう1本ギター持ってきてます」
ヘンミさん「さすが天才」
天才曰く、さっき踏みまくってたエレキギターは少し前のライブで真っ二つに割れて、今日が復帰戦やったとのこと。過去に何度も痛めつけるような使い方をしても全然壊れなかったけど、
「スイカを割ったら(ギターも)パカッと」
自虐的ではないけれど、先ほどのふた組とはガラッと雰囲気が変わり、笑い声を上げるような楽しさが場を包む。
ヘンミさんは西岡さんのもう一つのバンド、コロコロボンボンズでコーラスを手伝っおられる。
先日コロコロボンボンズで東京遠征したときのヘンミさんのエピソードを披露し、「血の通ったイベントに呼ばれて光栄です」
1番好きだと言ってくれた「波」という曲を、ヘンミさんやお客さんに感謝を込めて演奏し、血の通ったイベントをさらに血流良くさせる。
「おにぎり作ってきたので、食費浮かしてa.m.小径団地の新譜を買って帰りましょう」
最後まで楽しんで帰ってくださいという気持ちをこめて「Have a nice day」という曲でライブを締める。
-setlist-
01.幽霊船
02.プールサイド
03.カゲロウ
04.波
05.Have a nice day
【箱ミーユ】
4番手。
女性おふたりで、バーカウンター前の特設ステージにて絨毯の上に座っての演奏。
片方のショートヘアの女性はアコースティックギターを、ミディアムヘアの女性は、鉄琴とドラえもんのひみつ道具のような機械を駆使している。
鉄琴で童謡「赤とんぼ」を叩き始めることをライブのスタートとし、寝る前に聞くおとぎ話のような感じの世界観を出している。物語はハッピーエンドで、オルゴールが流れているような感じで、あちらの世界へ連れて行ってくれるような幻想的で夢見心地なライブという印象を受ける。
最後方から見ていると、客席のパイプ椅子にはコロコロボンボンズでベースを弾いていて少し前までTHE BLACK DOLPHINSでもベースを弾いていたカワバタさんや、同じくコロコロボンボンズでギターを弾いているまぽさん、酒を片手にTHE BLACK DOLPHINSのキーボードボーカルのシュンペイさんなどがリリースパーティーに駆けつけているよう。
箱ミーユの次がa.m.小径団地の出番なので、ライブの準備や衣装へ着替えたりなどで忙しいけれど、ヘンミさんは時間の許すかぎり彼女らの演奏を見ようとしておられた。
【a.m.小径団地】
えーえむこみちだんちと読むバンドです。
狭い道でも団地の名前でもありません。
バンド名の由来は素敵です。気になる方はメンバーへお尋ね頂いたらきっともっとバンドを好きになると思います。
バンドは、ドラムのナナペソさんが抜けられて、今はサポートドラムを迎えての活動。
サポートドラムは、ういろうさん。
館内には、今日の出演者をイメージしてヘンミさんが描いたという絵が飾られている。CHAN〔ステエションズ〕、ザ・みゅ〜、楽しんでいこうや西岡と狂ったチワワズ、箱ミーユ、そして自身のa.m.小径団地の5作品。
それ以外にポストカードになっている作品や、ファーストシングル『みちあんない』のジャケット絵柄のキャンバスも飾られている。家に飾りたい。
さてリハーサル。
音の確認は「ララバイと一緒に」「sunny side pool」をそれぞれ少し演奏しチェックされる。
たぶん大丈夫ですとヘンミさん。
チャットモンチーの「シャングリラ」がフロアに流れていて、歌い出したお客さんで盛り上がっている。
いっかいはけますねとステージ後ろの楽屋扉を開ける。
チャットモンチーがフェードアウトするとすぐに扉からヘンミさんが現れて両手でバツ印を作る。直後にSEが流れる。
どういうことかよくわからなかったけど、計画と違うよう。
「カッコよく決める予定だったんで」とやり直そうとするヘンミさんの後ろから、おでこに風船を貼り付けたてんしんさんと、その後ろからういろうさんが登場する。
これはこれで私たちらしいなというヘンミさんのしばしの間があり、笑顔で
「やりましょうか」
各々楽器の準備ができ、
「おめでたいふるかわののこちゃん率いるザ・みゅ〜から始まっておめでたい私たちで終わります」「とんでもない速さでやるよ君たち」と2人へ覚悟を確認し、「夢で逢えたら」のイントロが始まる。
最終列車が行くと歌い出すそれのスピードは新幹線のはやぶさのようで原曲の3倍くらい速い気がする。かかってこいやとは口に出してはいなかったけれど、ヘンミさんのギターもてんしんさんのベースもういろうさんのドラムもそう言っている。思考は追いつかないけどカッコ良すぎて口元を押さえて笑ってしまう。
速すぎて声帯が追いつかなかったのかエホッとひとつ咳き込み「アスナロ探検隊」へ入る。
今までのa.m.小径団地っぽさが帰ってきたなと思ったらこの次の曲はてんしんさんの見せ場。ポーカーフェイスのままハイスピードで抉るようなベースを弾く。
団地の駐車場にハーレーがいっぱい停まってて、壁にはいたるところに“HELL”とか髑髏マークとかがスプレーで落書きされていて、屋上にはでっかいMarshallのスピーカーが鳴っている、そんな団地の敷地内に高々と突き刺さっているポールの先の拡声器から、ヘンミさんのいつまでも聴いていたいような優しい声が流れている、そんな私の今の脳内です。
さらにこのあとのmcで
「あと4曲10分でやります」と言われたので耳を疑い思わずステージ上にあるデジタル時計を見てしまう。ちょうど21:50を示している。これから喋り無しでも1曲2分30秒の計算、覚悟を決めろってことか。
さてここからは、本日発売のミニアルバム『たからばこ』からの曲が3曲続く。そのうちの2曲が終わった時点で頭上のデジタル時計を確認してしまう。2曲で約10分、22時を回っていたので少しホッとする。
「ミニアルバムから1曲やります」と、はじめてミニアルバムからの曲をライブで披露しますみたいなことを仰るので、既に3曲ミニアルバムから披露していますやんというツッコミを入れてみたらどうなるのやろと感じながら「おねがいの果て」に聞き入る。
遅い時間になったのでアンコールを想定して最後の曲をやりますと言い演奏に入るのかと思いきや「ビッグバンを起こしましょうビッグバンてなんだかわかります?」と脱線する。
曰く「ビッグバンは小さい星くずたちがわーって集まって、集まりすぎて最終的に爆発を起こしてしまう、めちゃくちゃアホです」と宇宙のバイブレーションをアホ呼ばわりして(褒め)「みんなでひとつの惑星になっって帰りたいな」と締めくくり、アルバム未収録の「メーテル」で本編は終了となります。
アンコール。
「ワンモア!」「行け!」と野次が飛ぶ。
ステージからありがとう、客席からもありがとう、演者もお客さんも柵の上も下も隔たりなくみんながみんなにありがとうと伝えあい、アンコールに応える曲は「sunny side pool」でエンドロールを迎えました。
-setlist-
01.夢で逢えたら
02.アスナロ探検隊
03.Ceila
04.シュガースポット
05.遊泳酩酊街
06.おねがいの果て
07.メーテル
en.sunny side pool
ご覧いただきありがとうございました。
なんだか新しい団地が建設された気分です。
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