大阪公立大学(旧 大阪府立大学)の中百舌鳥キャンパスの学園祭、『白鷺祭』での楽しんでいこうや西岡と狂ったチワワズのライブの様子を書きました。
行けなかった方へも少しでもバンドの魅力や学園祭の楽しさが伝わればと思います。
『第76回 白鷺祭』2024.11.03(sun) 13:30〜13:55@大阪公立大学 中百舌鳥キャンパス
B12棟(学生会館)前ステージ『操り人形の館』
大阪公立大学の中百舌鳥キャンパスを白鷺門側から入って、若々しい呼び込みの活気か飛び交う露店の並びを通り抜ける。
建物に囲まれた中庭のような場所に出ると『操り人形の館』という名の野外ステージが、11月にしては少し強い陽射しに照らされている。
楽しんでいこうや西岡と狂ったチワワズ。
メンバーは、
ギターボーカル、ニットのセーターの西岡さん
ギターコーラス、滝口さん
ベースときどきボーカル、紅一点のはるかさん
ドラム、紅一点のような真っ赤なTシャツのゴロウさん
という構成。
彼らの出番のひとつ前のミクスチャーユニット“Sickssence”(しっくすせんす)の演奏前後に楽器を持った彼らを見つける。
Sickssenceの出番が終わって13時15分頃からステージへ楽器やアンプやらをステージ上へ運ぶ。
滝口さんは白地のプリントTシャツにジャージを羽織っている。
いまはまだシラフなんかな。
Tシャツの胸元にサングラスをさし、エフェクターに電気を通すために延長コードの差し込み口を探している。先週のライブで水を探していた光景が蘇る。
眩しくて足元が見づらいのかいつのまにかサングラスをずらし気味に装着している。
試しに出したギターの音が大き過ぎて笑ってしまう。こうでなくっちゃ。
西岡さんのステージドリンクはブラックコーヒ-。
昨夜は楽しみすぎた気持ちが遠足前夜の子どものようで眠れなかったよう。そういうとこ好きです。
本日のギターは、スイカを割って割れたギターではないギター(前回のライブレポ参照→狂ったチワワズ2024.10.25ライブ )。
もらいますと滝口さんの延長コード先端のコンセントに自分のプラグを刺す。
何をもらったん。
電気?
狂気か?
はるかさん。
彼女の本日のステージドリンクはお水。
デニムの裾からはムンクの叫びのような柄の靴下か見えている。
履いてはる赤系のスニーカーの側面のパッチワークもMの字に見えるような気がする。
ドラムのゴロウさん。
黙々と各種パーツの調整や確認を行っている。
ドラムの音を拾うマイクの位置も忘れずに最適な位置に設置する。
はるかさんが滝口さんの後ろに置いてあるギタースタンドを西岡さんのとこへ持っていき、彼のエレキギターを立てかける。
さてリハーサル。
音の確認は滝口さんから。ギターの音を出して、マイクの声も確認する。
次は西岡さんで、エレキギターの音を確認してからアコースティックギターへ持ち替えて音を鳴らす。
下手側ではるかさんは首のストレッチをして水を数口飲む。
順番がきて、歪ませまくった音を出したとき一瞬だけ口角を上げる。
はるかさんのリハーサルの間にゴロウさんはドラムの位置から西岡さんを撮影。
アコギのヘッドを持ち上げてポーズをとる西岡さん。
「アコギの曲先あわせます」
西岡さんのひと声とゴロウさんのカウントで全体の音を確認する。
そして、
「エレキの曲も多少合わしてみる?時間ヤバいかな」と時間を気にする。
急ぎで合わせますわと言われるが
「(いま13時)35分?やりましょうか」
リハーサルを切り上げる。
「とはいえチューニングだけ」
みんな挨拶しとかんでいい?こんな機会ないでと歌のお兄さんのような爽やかな声でメンバーに問う。
「こんにちはー、白鷺祭へお越しのみなさん、楽しんでますか-?」「柄にもなく浮かれています」
いやそれはいつもかと自身にツッコミを入れ、ライブ本編がスタートする。
1曲目は「カゲロウ」。
出だしからはるかさんは、反り返るように反動をつけてベースを弾く。小柄ながら迫力のあるベースをいつも弾きはる。
滝口さんはいつの間にか装着したサングラスで、両脚を広げて俺を見ろと言わんばかりのパフォーマンス。
狂うよりは4人、屋外での学園祭でのライブを楽しんでいるように思える。
落ち着いたリズムの間奏のときに「今日は晴れて良かったですね」と空を見る。
「でも今から爆音警報発令」
はるかさんもめちゃくちゃ歪んだベースの音を出していて、快晴の空とのアンバランスさがおもしろい。
ギターを壊しそうな西岡さんのパフォーマンスで「カゲロウ」を締める。そしてその際西岡さんが落としたピックを滝口さんが拾い、彼へ手渡す。サッと受け取りその手を天に突き刺す。
「おかげさんでーす」
おかげさんで?
「こんな気持ち良い思いできないんで」
この世のモノとは思えない気持ち良さを「おすそ分けしたい」と言い「Have a nice day」という曲で喜びと気持ち良さを分け合う。
「アンビエントソングをやります」
エレキギターを歪ませてはまた歪ませ、ノイズの最高点からフェードアウトして残響が消え、アコースティックギターの音色が際立つ。
あくびして背伸びと、「あくび」という曲をしっとりと。
この曲を前回聴いたは、今日と同じ野外で、集まるみんなが温かくてほのぼのとした雰囲気のフェス、ミクロック'23でのこと。このイベント復活してほしいです。
普段ライブハウスに行かない人たちにも見てもらえて、「どうですか?」と客席やそのもっとうしろのベンチや露店にいる人たちにも問いかける。
すると私のとなりに座っている幼児の女の子が「楽しかったよ」とこたえる。
大きくなったらロックバンドを組んでくれますように。
滝口さんは、お水ちょうだいというようにはるかさんのペットボトルの水をもらう。
前回のように水を探すくらいならもう開き直って持たずでいこうと思われたのか。
飲んだら蓋をしっかり閉めて、ボーリングのようにハルカさんの足もとへ転がす。
「ちょっと人を探してて」
西岡さんの話に耳を傾ける。
「こないだ練習してたら、練習場所の裏で人が泣いているって、滝口くんがあっ、ちがっ、
ギターチワワ滝口くんが、滝口くんです」と急に紹介し、「ギターチワワがさ」とギターウルフがさぁというように話を続ける。
人が泣いていて、慰めにいいこうと、様子を見に行ったそう。
その人は男性で、しくしくさめざめと泣いているのではなく、うわー!!!というように声をあげて激しく泣いていたそうです。
その彼、駐輪場の自転車を倒したりしていたので、西岡さんはお水を買ってあげて「とりあえず落ち着き」となだめると
「そういうことじゃないやろ!!」と逆に怒られたそう。
「俺はお前らと違って優秀なんだ!」
「そんな優秀ならどこの大学なん?」
「大阪公立大学」と鼻を膨らます。
「あのバカ来てますか今日?」柔和な笑みで学園祭に問いかける。
「元気やったらそれでいいです」
当時の話が続き、
「こんなに騒いだら警察来るから」
結局警察が来たそう。来たせいでその男はさらに暴れ出して、最終的にどこかに頭をぶつけて頭部から流血し、患部を触ってついた自分の血を見て気絶したという。
「そんな彼に届いたら」
「今日のような日を楽しみにしていました、また遊んでください」と話を締め、「Tonight」という曲を。滝口さんのエロいギターの見せ場から始まる。西岡さんはギターを弾きながらだんだん滝口さんのようへ近寄って行って滝口さんに背中を預け、互いの背中を預けながらギターを弾く。
これがロックバンドなんやなと思わせる瞬間。
エレキギターを目いっぱい雲ひとつない空に突き刺し、ライブは終了です。
-setlist-
01.カゲロウ
02.Have a nice day
03.あくび
04.Tonight
ご覧いただきありがとうございました。
このあと学園祭を楽しみ、尼崎まで移動して夜のステージに全力を出したとのことです。
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