the paddles(パドルズ)をゲストに迎えて行われたアランスミシーバンドの企画イベント『Two Circles Vol.3』へ行ってきました。
the paddlesとアランスミシーバンド、それぞれのライブの様子など、行けなかった方へも場の雰囲気やバンドの魅力や、その他何かしらが伝わればと思います。
The Alan Smithy Band Presents『Two Circles Vol.3』2024.08.11(Sun)@南堀江knaveop17:30/st18:00出演)
※それぞれのバンド名をクリックすると、
公式サイトへTwo Circlesします。
一年を通して開催している『Two Circles』シリーズ、本日で第3回目です。
過去2回の様子は下記のリンクからご覧ください。
前回までのを知っているとより今回のものが楽しめると思います。
『Two Circles Vol.1』(ゲスト:三日月ジョン):
『Two Circles Vol.2』(ゲスト:OHIO101):
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【the paddles】
パドルズ、と読む。
はじめましてです。
大阪は寝屋川出身のよう。
メンバーは(敬称略)、
ギターボーカル:柄須賀皇司
ベースコーラス:松嶋航大
ドラム:加賀屋航平
の3人組。
ライブでは一身上の都合により、ドラムは加賀屋氏ではなくFRED PERRYのポロシャツが似合うタナカ氏が叩いてるとのこと。
18時を2分過ぎたころにメンバーが出てきてチューニング等の楽器の最終チェックを行う。
18時5分再度メンバーが登場、ドラムを起点に三角形を作り、ライブ開始前の精神統一タイム。そしてポツポツふたつみっつ言葉を交わし、ライブ開始。
曲を知らないわたしでも横揺れで楽しめるリズムの曲ではじまる。
夏っぽいような爽やかなボーカル。
ベースの松嶋氏は体全体で音を表現しているようなパフォーマンスだと思う。技巧派、テクニシャン。楽器のことはまったくわかりませんが、見てて聞いてて飽きないベースを弾いてはる。彼のルーツ音楽は何かをこっそり聞いてみたい。
アップテンポな2曲目では
歌詞と歌詞の間に
「言葉をよく聞いてくれ」
と喋りを挟む。言葉通りに自然と耳が歌詞に傾く。
2曲目のアウトロやったかな、のタイミングで柄須賀氏のアナウンスでパドルズの正ドラマーの加賀屋氏が登場する。
タナカ氏の横の位置でタンバリンやらシンバルやら、タペストリーのような形のキラキラキラって音が鳴る金属の棒がぶら下がったアレを担当したりしている。その彼のフェイスタオルはおさるのジョージ。お召しのTシャツはクリーム色の生地でフロントにONO YOKOとあり、文字の下には斧が横になっている絵がプリントされている。
中盤戦から数曲、加賀屋氏がドラムを叩くことに。
アランスミシーバンドからオファーを受けた時、「彼(加賀屋氏)がいないとダメだよね」ってことで色々と調整されたよう。
叩くというからには昔の曲をということになる。
パドルズという名前になる前の、“アウェイク”(でいいのかな。表記はわかりません)というバンド名で活動していた時の曲や当時カバーしていた曲も披露。
隣のお客さんは口元押さえて泣き出してはった。
二度とやることがないかもしれない曲を生演奏で見れたことに孫の代まで自慢できます。
彼らとアランスミシーバンドの関係性とは。
アランスミシーバンドのギターボーカルのヒデさんが四條畷(しじょうなわて)高校という「めっちゃ賢い高校」の先生で軽音部の顧問で、その生徒だったという師弟関係。
結成は高校一年生の時。当時はリードギターがいて、4人編成だった。
リードギターが、現メンバーの3人を引き合わせたようで、引き合わせた当事者は都合によりバンドを抜けたとのこと。
「気づいたら10年経っていた」
「みんなの人生の横をずっと歩き続けられる存在であり続けたい」
後半戦突入。
交代していた時のタナカ氏は、舞台の袖で両手を上げて左右にふりながらライブを、加賀屋氏の叩くドラムを楽しんでおられた。途中でドラムは加賀屋氏からタナカ氏へふたたび交代する。
それで、ライブの最後の最後でよくやる、ジャカジャカジャカ……(せーの)ジャーン!!ってやつあるでしょ?それをやる直前になるとタナカ氏が加賀屋氏を手招きしてドラムを交代、加賀屋氏にジャカジャカジャーンの締めを譲るという粋な計らい。この一連の場面を見れただけで、今日ここへ足を運んだ価値があったと感じる。
※セットリストはわかりません。
※各リンクをクリックするとthe paddlesの配信サービスへジャンプします。
the paddlesのAmazon music
the paddlesのApple Music
the paddlesのSpotify
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【The Alan Smithy Band】
アランスミシーバンド。例によって表記はカタカナと英語、混じります。
メンバーは、
ギターとボーカル:Hideyuki Kashimotoのヒデさん
ギターとコーラス:Youji Nishidaのヨウジさん
ベースとコーラス:Takahiro Tsutaeのヒゲさん。
ドラムとコーラス:Motohiro Fujiwaraの、もとひろさん。
↓以下からアランスミシーバンドの音源が聴けます。
YouTubeのThe Alan Smithy Band
Apple MusicのThe Alan Smithy Band
Amazon MusicのThe Alan Smithy Band
SpotifyのThe Alan Smithy Band
本日から新しいステッカーが3種発売される。
ひとつは英語表記のバンドロゴで残りの2種は、たとえば名曲「The Driving Waltz」だったらその曲をイメージして作った、というような曲をイメージしたステッカー。
ステッカーになった曲は当然セットリストに組み込まれますよね。
ここで自分の頭も整理させておきたいので、ステッカーになったものを記しておきます。
・The Driving Waltz
・Good Advice
・海馬で会おう
・Out of Control
・Jukebox
・collegetown bagels
・バンドロゴ
・Color of Mine
・Counting Black Sheep の9種8曲。
並べてみたらあの曲もこの曲もまだステッカーになっていないですね。
さて、 パドルズの片付けがあらかた終わった頃にドラムのもとひろさんが準備にあがる。
ヨウジさんはメタリカのTシャツです。おやおや。
パドルズが始まる前はムーディーなロックだったのに今はディープパープルの「Highway Star」が流れてるよ。どなたの選曲なんでしょうね。
【本編】
客席の壁に垂らしているスクリーンから映像が流れる。
映し出されたのは、ジャンベという砂時計を寸胴にしたような形の打楽器と演奏者の手元から足元まで。映像では演奏者がジャンベの端っこを叩き、ポップコーンが跳ね上がるような音を出している。そしてアランスミシーバンドの紹介、転がり続けてきた24年間を記念する「Two Circles」というイベントの趣旨が映し出されている。
映像が終了してスクリーンが炭化した色になる。何も映らないなか、余韻を残すようにジャンベのリズムは一定のリズムを保ちながら暗い会場に響いている。
リズムを見計らいながら、みんなが映像に注目している間にこっそり登場していたもとひろさんがドラムを叩き始め、ステージに照明が灯る。
ループしているドラムの音色の中、右手を上げたヨウジさんがまず登場。
先ほどのメタリカTシャツから、前も後ろも全面的に映画「悪魔のいけにえ」がプリントされたシャツへ衣装替えしている。
それに気づいた客席からは半分笑いが混じった黄色い声援が聞こえてくる。待ってましたよね、私もそうです。ホッとしましたよね。「さあ今からライブが始まるぞ」っていう高揚感を一時的に傍に置くくらいに安心しました。こちらの感情とは裏腹にヨウジさんは、悪魔のいけにえシャツで会場を沸かしにきたのかもしれない。
ヒゲさんとヒデさんが続いて登場し、その間ヨウジさんはドラムに合わせてギターを弾き始める。先の二人がベースとエレキギターを担ぎ、いっせーのでで4人の演奏が始まり、「Grayout」が始まる。歌いながらのヒデさんの力強い目線から、the paddlesとの何か特別な思い入れのある曲なのかなと想像しながら聴かせてもらう。
ヒゲさんを見る。ヒゲさんの顔を拝見する。彼、果物がだいたい嫌いなんですって。バナナが嫌いって、どうやったらバナナを嫌いになれるのかが不思議で仕方がない。凍ったバナナで後ろから殴られた過去があるのかもしれないなと思いながらライブを観ている。
終演後にヒゲさんとお話する機会があったので、
わたし「果物嫌いなんですって?」
ヒゲ氏「……そんなことない」
嘘やこの前ヒデさんが赤裸々に暴露してたで。
わたし「今度バナナの差し入れ持って行ってもいいですか?」
彼は右手のひらを上に向け差し出すようにして、自分以外のという意味を込めて
「いいですよ、メンバーみんなでいただきます」
「Grayout」が終わり、今回ステッカー化された「Color of Mine」をやり、「Crush」へ続く。
1回目のMC。
喋りは全体を通してヒデさん主体で進められます。
「すごいね」と客席を見渡してヒデさん。
何がすごいのかは、アランスミシーバンドやパドルズのお客さんたちに、おそらく当時の教え子たちが混じっているという状況のよう。
例えるなら高校の友達との集まりに、大学時代の友達と会社の同僚が混在しているような感じかな。
止まっていた面影から若干大人になっているので「すごい不思議」
「ですよね」と横からヒゲさんが同意する。
「あんた知らんやん」
そしてパドルズの3人に関しては
「気持ち悪いくらい(当時と)変わってないですね」
「特別な夜になると思いますよ」と曲へ入る。
初っ端飛ばしすぎたからではないと思う、2回目のMCはすぐにやってきた。
本当は結成20周年記念をやりたかったとのこと。それがコロナで出来なくて、あれよあれよと24年を迎えようとしていた。その時ふと12年1回りでそれが2回やから2つの円やなってなって、このイベントをやることになったというお話。
たぶん円と縁を掛けているいると思いますが、私にとっても縁です。
少しわたしの話を。
コロナで20周年記念が出来なかったから24周年やろう、Two Circlesで2つの円やから2マンライブで本当に共演したいバンド呼ぼう、1回目には三日月ジョンを呼ぼう、というのがバンドサイドの流れ。
わたしは三日月ジョンを見てくて『Two Circles Vol.1』へ足を運び、アランスミシーバンドと出会う。イベントがTwo Circlesじゃなかったら三日月ジョンを呼んでいなかったかもしれない。もし世の中がこんなんじゃなく20周年記念ライブだったら、今のわたしの世界線にアランスミシーバンドは存在していないかもしれない。
それに三日月ジョンと当時出会っていたから、アランスミシーバンドと出会えたんですよね。
さらに脱線しますけど、その三日月ジョン。
上記の1回目の時に彼らとお話させてもらいまして。
彼らとむかし共演していたグラスニットジャガーってバンドも、休止期間を経て今も活動しているからまた共演してくださいよみたいなことを彼らとお話しする。
私と話したことがキッカケかはわかりませんが、5月になり三日月ジョンの周藤三日月氏がグラスニットジャガー森川さんのアコースティックライブを見に行き、7月には三日月ジョンのメンバー全員でグラスニットジャガーのライブを見に行くということになる。
じゃあ三日月ジョン、今度バンド編成でやる時はグラスニットジャガーと対バンで、という話も進んでいる。彼らにとってもわたしにとっても縁ですね。わたしが出会ってきたものがアランスミシーバンドのおかげで再度重なり繋がって、サークルになったって感じ。
この話を終わってからヒデさんにお話したかったんですが、できなかったのでここに書いています。
閑話休題。
MCへ戻る。
「声をかけるとしたらパドルズ」「そういう気持ちでいたんです、わかる?わかる?」というヒデさん。
となりでぼそぼそ「ですよね」「ですよね」と言うてるけど拾われない。
パドルズに喰われないように前半飛ばし「心臓バクバク」やったとヒデさん。
僕もしんどいとヒゲさん。
情けのような表情で「ヒゲちゃんに拍手あげてください」
「センキューゥ!!」と息を吹き替えしたようにマイクに通す。
「酔うてるよね。こっちも赤ら顔やし」とヨウジさんに水を向ける。
「酔っ払いバンドやな」
確かにヨウジさんの鼻先やポッペタから上が全体的にいちじくの表面のような色の赤になっている。
ヨウジさん「バーベキューして日焼けした」
ヒデさん「いつしたん?」
ヨウジさん「ここ来る前」
ヒデさん「うそや寝てたやろ」
ヒゲさん「もうその(悪魔のいけにえ)シャツやと人肉でバーベキューしてそうやな」
一転、「気づいたら24年経っていた」「全力でやり切りたいと思います」とシリアスなことをヒデさんが仰る。ところどころで噛んでいたのは普段と違う客層が影響していたからだと察する。
ライブはというと。
比較的新曲の「Shiro」と演奏される。
桜並木のある公園ではらはらと舞ってるようなイメージがする。
家族なり恋人なり、はたまた親友と呼べるような古い友人や会社の同僚など、自分の船に寄りかかってきた人たちと共に歩んでいこう、桜の花びらのような白い気持ちで。
曲が終わりチューニング。
アコースティックギターのチューニングなかなか合わず、「なんか変」と苦戦するヒデさん。
ボソッとヨウジさん「お盆なんでね」
ヒデさん「いたずらされてんねん」
ヨウジさん「お盆にこういう服着るのダメなん…ですかね」
ヒデさん「アカンやろね」
なかなかチューニングが定まらない彼に
ヒゲさん「決まりませんね」
ヨウジさん「修理に出した方が早い」
ヒゲさん「チューニングで1曲できるで」
前回も聞いたような気がするその一言で安定する。
風に揺られてふわっとなれる曲をと「The Driving Waltz」へ。
先月ソロライブでこの曲を聴いて、家でも聴いて、今日バンド編成でまた聴く。バンド編成はヒゲさんのコーラスが隠し味になっているなと気付き、さらに曲の世界観に入っていける。
「仕事のことは持ち込まない」
持ち込まないけど今日は特別で、
「ここでカシモト先生って言われるのすごい違和感がある」そして「確かに先生の目で見てる」と告白。
「エモすぎる」とパドルズの成長した姿などに感じた言葉に、
「泣いて、いいんやでえ」と棒読みのヒゲさん。
平坦なイントネーションでありがとうとざいますと応酬する。
当時のヒデさんの話へ。
四條畷(しじょうなわて)高校に着任した際「音楽を趣味でやってます」と言ったことが発端で、軽音楽部の顧問になったよう。「ぼくいいですわ」って顧問になっていなかったら、今日はパドルズじゃなく別のバンドだった、という並行世界もあるかもしれないんですね。
日々の練習による成長を目の当たりに毎日感動をもらっていたとのこと。
高校時代からパドルズはレベルが違っていたそう。
今日を想いながら歌いたいと、「蛍」へ。
眉毛をハの字にして歌うヒデさん。
客席へ目を合わすヒデさん。
何が映り、どんなことを思い浮かべているのか。
感情が喉に詰まって上手く声が出せなかった時の、後ろで叩くもとひろさんの包み込むような微笑みがすべてを語っていると感じる。
比較的新しい曲「This Could Be the Last Time」
「これが最後になるかもしれない」という曲。
体調が急変して明日死ぬかもしれないということもあるし、これからもずっと一緒に仕事できると思っていた職場の同僚が辞めるこになったりとか、なかなか大阪に来てくれない東京のバンドのメンバーが脱退したりとか、いつも存在するとおもっていたのに突然なくなること、ありますよね。永遠じゃないってわかっているはずなのに。
考え出したら哲学的になっていまうけど、できるだけこの曲のように生きていきたい。
自分が存在するのはたぶん誰かのためになっているかなと考えながら。
「次の12年24年に向けて」と本編の終わりは「Jukebox」で。
そしたら36年後は輪っかが5つになるのでオリンピックですね。
2060年『Five Circles -The Olympics-』として開催。
アンコール。
手拍子にてメンバーが再登壇。
「なんか言うことありますか?」とヨウジさんにふるも
「いや、特に…、たくさんに人に集まってもらえて嬉しいです」
ないんかいとツッコみ、お盆休みに来てくれたお客さん、忙しい中二つ返事で出てくれたパドルズにも感謝を述べられる。
先のライブ告知を。
来月1日に神戸三宮で午後3時からのライブがあるよう。
ヨウジさん「大人の時間スケジュールやな」
ヒデさん「急に絡んでくるね。で、3時までなにすんの?」
ヨウジさん「バーベキュー」
アンコール1曲目は、全編英詞やけどタイトルは日本語で「青春マギー」。
釣り合いが取れない中でも釣り合いを取ろうとしているのを表現しているのかな。
歌詞にある“あきらめる時まであきらめるな”っていい言葉ですね。
「青春マギー」が終わってもヒゲさんはそのまま。
アンコールのラストは、特別な夜ということでパドルズのギターボーカル柄須賀氏が再びステージへ。
「ディナーショーみたいやな」
登場した柄須賀氏へのひとこと。
それに対して
「いつまでも生徒と先生の関係ですね」
「残っちゃうよね、自分もクラブの先輩はいつまでも先輩で」
話の最中に客席の人物に気付き、
「すごいおじさんがおる思ったらすぎやん」
すぎやん氏はアランスミシーバンドの前任ベーシストである。
彼は前回前々回とアンコールで1曲弾いていました。
柄須賀氏がステージにいて、すぎやん氏が客席に居るってことは今回は弾かないんですね。終演後にお話しした際、すぎやん氏からも「今回はさすがになぁ」との談。
いやもしかしたら今回もあるんではないのかと以下のように想像してみる。
柄須賀氏と共演したのは「スノーマン」という曲。
共演し終え、「ありがとうございました」と柄須賀氏が楽屋へ戻る。そのあとに続いてヒゲさんもベースを置き楽屋へ。
ヒデさん「あれ?ヒゲちゃんが居ない。そうです、お察しのかたもいらっしゃると想いますが、今日はなんせ特別な日なので、もう一人スペシャルゲストを呼んでいます。24年間の活動の中で約14年、僕のとなりでベースを弾いていた、すぎやんです!」
拍手と歓声のなか、自身のベースを持ったすぎやん氏がにこやかな笑顔とTシャツにジャージという休日のお父さんスタイルで登場する。
登場したのを確認してヒデさんが客席に向かった話し始める。
「アンコールで(柄須賀)皇司と共演することになったけど、僕たちの歴史には欠かすことができない存在なので今回もすぎやんに声をかけてみました。これもヒゲちゃんの提案なんですよ。彼が「アンコールで柄須賀くんと共演?ええな。ほんならすぎやんは?今回はない?そんなんええやんそのあとにすぎやんに弾いてもらったら」みたいに言うんですよ。普段よくわからないボケを言うたり果物嫌いとか言ってるんですけど、こういうところの感性は鋭いなって一目置いているんですよ」といきさつを説明してくれはる。
「では、アランスミシーバンドの礎を築いたすぎやんと、最後の曲です。今日は本当にありがとうございました」
右手を上げ、すぎやん氏にアイコンタクトをして「スノーマン」が始まる。
「そうなんですか?」
アンコールの「スノーマン」が2曲だった未来があったかもしれないという想像から、柄須賀氏の疑問符で現実に戻される。
約10年前パドルズが結成した時(高校1年の時)と同じ時期に、すぎやん氏はアランスミシーを抜けた計算になるから、目の前のおじさんが前任ベーシストだったことを知らなくて当然か。
柄須賀氏より、先生ってナニドシですかと干支の話になる。
「寅年」
「早生まれの卯年やから僕も寅年」
年齢もちょうど2回り離れていてTwo Circlesや、ってことに気づいたそう。
パドルズが定期的にやっている「余白を埋める」という名のイベントがある。
アランスミシーバンドにも彼らのイベント名が歌詞に入ってる曲がある。
10月の当該イベントはソールドアウト。
「東京ドームでやるとき対バン呼んでな」と第三者の証人がいる場で約束を取り付ける。
「今夜のことは絶対忘れらない」
「また泣いたらあきませんよ」と柄須賀氏と突っ込まれ、「スノーマン」をツインボーカルで共演する。
柄須賀氏が歌っているパートを、ヒデさんが包み込むような優しい目で見つめている。
共演者という枠を超えて、先生と生徒の枠を超えて、一人前の大人同士、同じステージに立っているんだなという感慨深いものが伝わってくる。
柄須賀氏も時折ヒデさんの方を見て、笑顔を交わす。本人らの話にはないし自覚されていたのかもわからないけど、おそらくこの共演は柄須賀氏にとって一つの夢であり目標だったんだろうなと汲み取れた。
演奏を終えてマイクを置き楽器を下ろし、メンバーやお客さんらの拍手のなか互いに握手とハグを交わす。終わりのない忘れられない一夜が終わりました。
-setlist-
01.Grayout
02.Color of Mine
03.Crush
-mc-
04.Out of Control
-mc-
05.Shiro
-mc-
06.The Driving Waltz
-mc-
07.蛍
-mc-
08.This Could Be the Last Time
09.Jukebox
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en1.青春マギー
en2.スノーマン
ご覧いただきありがとうございました。
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